財務省が22日発表した2014年度上半期（4～9月）の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5兆4271億円の赤字となった。貿易赤字は前年同期に比べ8．6％増加し、上期としては過去最大。円安で輸入物価が上昇したことに加え、火力発電用の液化天然ガス（LNG）を中心に輸入が膨らんだためだ。
　海外経済の回復が遅れていることや海外生産の拡大を背景に輸出は1．7％増と伸び悩む一方、輸入は2．5％増だった。
　輸入はLNGが8．7％、半導体等電子部品が8．1％、石油製品が7．6％それぞれ伸びた。輸出は金属加工機械が26．8％増、自動車が2．6％増だった。
　地域別の貿易収支は、対米国が2兆8326億円の黒字、対中国は2兆4359億円の赤字だった。