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航空自衛隊
三菱F-1支援戦闘機(1975年初飛行)
イギリス空軍
SEPECAT ジャギュアS(GR Mk.1)(1969年初飛行)
フランス海軍
SEPECAT ジャギュアM(1969年初飛行→試作機のみで不採用)
SEPECATとはジャギュア戦闘爆撃機を共同開発するために当時高等練習機が欲しかったイギリスと地上攻撃機が欲しかったフランスが作った会社。
練習用と地上攻撃用の飛行機を共同開発するという意味のフランス語の各頭文字を並べたものを会社の名前としています。
日本の三菱F-1支援戦闘機は元々は三菱が開発したT-2高等練習機がありこれに改良を加え出来上がった支援戦闘機で三菱が開発したASM-1空対艦ミサイルを主武装とする前提で作られています。
第二次大戦が終結して以降初めて行われた近代装備を持った国同士の近代戦争だったフォークランド紛争で初の事柄はいろいろありましたが一番有名になったのはフランスのアエロスパシャル/マトラ製エグゾセ対艦ミサイルの兵器としての有効性でした。
これ以降世界の国々はこの手の兵器をたくさん持とうという動きになりました。
それは今だに続いています。
このエグゾセミサイルとほぼ同じ時期にほぼ同じ基本形式で少々高性能な物を日本が独自開発していたのが三菱製のASM-1です。
ジャギュアも三菱T-2/F-1もエンジンはロールスロイス/チュルボメカのアードアというエンジンを使用しており日本ではライセンス生産して使用することになりましたが実はこのエンジンはまだ試作品レベルのエンジンでありカタログデータの数値をまったく満たせていない代物であり高温多湿の季節がある日本の気候にも当然まったくマッチしていないぼったくりみたいな代物でした。
この事実に気づいた日本の担当者たちはロールスロイス/チュルボメカの担当者と協力して問題解決にあたろうとしましたが彼らは誠意ある対応をしませんでした。
日本側担当者たちは仕方ない自分たちの努力で改善して日本でも使用に耐えうるエンジンとして完成させるしかないと腹を決め研究改善して三菱T-2/F-1に使えるエンジンに仕上げ現在に至りました。
こうやって努力を実らせた日本側担当者でしたが契約上の理由で日本側には自由に製造販売する権利はなくこの日本側担当者による改善を取り入れたエンジンを逆に後年日本に売り込まれるという腹立たしいことさえ行われたといいます。
この出来事はアードアの悲劇と呼ばれヨーロッパ製兵器への不信感となり現在も尚その悪影響が響いており輸入兵器を選ぶ際にヨーロッパ製兵器が選ばれない大きな理由の一つになっています。