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日本の戦闘機好きです。
日本の発動機も好きです。
好きですが、それらには良い部分も悪い部分も当然あります。
零戦開発当初、十二試艦上戦闘機が搭載した三菱製 瑞星エンジンもその後の中島製 栄エンジンも三菱製 金星エンジンも好きです。
中島製 誉エンジンも三菱製 ハ43エンジンも好きです。
たとえていうなら中島製 栄エンジンは良く造り込まれた大量生産車用の使い勝手の良いエンジンだとすれば、中島製 誉エンジンはそれをベースにして気筒数を増やし特別にチューンしたレーシングカー用のハイオク仕様特殊エンジンであり、職人の匠の技に依存し切った美術工芸品のようなエンジンだといえます。
国家の総力戦で戦わねばならない近代戦にあたり職人技に依存するしかないレーシングカー用の特殊エンジンで戦おうと考えたのが日本の軍部だったといえます。
こういう表現で聞けば太平洋戦争当時の日本の軍部の先を見通す目がいかに愚かだったかがよくわかると思います。
兵器というものは高性能なものが望ましいのは当然ですが、先ず第一はいつでも確実に作動する信頼性がなかったらすべては無意味なのです。
真面目に堅実にの精神をいつの間にか忘れ、気がついたら自分が理想とする夢だけを追いつづけ敗戦を迎えていた。
それが当時の日本の軍部の姿だと思います。
国家の総力戦たる近代戦では極々少数の兵器がたとえ高性能であってもあまり意味はないということでしょう。
総力戦なのですから。

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