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    2014/06/26(木) 10:49:36 ID:q/Z8uErwO
    太った機体ながらスッキリと纏め上げられたその全容が良く判る写真があったので貼りますね。
    アメリカ軍に鹵獲され塗装を落とされアメリカ軍の国籍マークを付けられて飛行テストを受ける雷電二一型です。
    アメリカ海軍の艦上戦闘機グラマンF6Fヘルキャットとイギリス製スーパーマーリン・スピットファイア戦闘機も一緒に飛行しています。
    こうして眺めると太平洋戦争当時のアメリカ、イギリス、日本、それぞれのお国柄が滲み出て見える写真です。
    特に際立って判るのが同じく大きな直径の空冷式エンジンを搭載したために胴体が大型化してもアメリカ人と日本人の戦闘機の造り方ではかなりの違いがあり結果としてこのように纏まり方が歴然と違っていたという事実です。
    太った猫グラマンF6Fヘルキャットに比べ三菱の雷電二一型のなんと美しく素晴らしいことかと感じてしまいます。
    日本側が戦争当時記録した写真にはないアングルの写真、アメリカ軍が撮ったこの写真がそれを際立たせています。
    雷電は胴体がこのように大きかったため零戦のような全周視界の良い水滴型風防ではなくファストバック形式の風防を採用していました。
    これが原因で視界が悪いとして日本海軍からは悪い評価を受けていました。
    そして日本機離れしたその大きな胴体からくる広々とした操縦席は「雷電の操縦席では宴会が出来る」などと言われ馬鹿にされていました。
    なるほど何でも小さく狭く造るのが主流だった当時の日本製戦闘機の中にあっては日本機離れした異質な存在でした。
    しかし、アメリカ軍に鹵獲され飛行テストを受けてみるとアメリカ人やイギリス人の評価は悪くなく日本では嫌われていた視界の悪さも全く問題なしと評価され逆にほとんど全ての面で高い評価を受け当時の連合軍が使用していたほとんど全ての戦闘機よりも優秀であるという良い評価を受けました。
    スピードも出て、頑丈で、運動性も良く、武装も強力で、使い勝手が良い戦闘機だということだったようです。
    雷電はアメリカ軍からはジャックというコードネームで呼ばれていました。
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