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    2014/08/27(水) 21:11:08 ID:ZjsNFu0MO
    分割してみましょうか。
    てつのくじら館に展示されている「ゆうしお級潜水艦7番艦あきしお」が歴代海上自衛隊潜水艦の中でどの程度の位置付けかというとそれをまとめた添付画像を貼りますね。
    この添付画像の内容の通りで、赤い★印を付けてある部分にあたります。
    太平洋戦争時にはあまり力点をおかれなかった海上輸送路の安全性確保。
    元来、資源をほとんど持っていない日本という国は資源を国外から輸入し知恵と工夫で付加価値を付けた製品を造り販売して利益を得て生きて行くしか生きる道はない貧しい国でした。
    基本的には今現在でも根本は同じです。
    それを真剣に考えるならば物資輸送のための海上交通路(シーレーン)を防衛することを第一優先にしなければならない。
    戦後誕生した海上自衛隊はそれを主眼において対潜哨戒任務強化の訓練をひたすら行って来ました。
    初めの頃はアメリカ軍の潜水艦に協力してもらって訓練していましたが、やがて訓練に必要な潜水艦は自前で持とうという声が高まりアメリカと交渉のすえ退役してモスボール保管されていたアメリカ海軍の第二次大戦型潜水艦ガトー級を1隻供与してもらえることになりました。
    これが海上自衛隊最初の潜水艦「初代くろしお」でした。
    海上自衛隊が使用した外国製潜水艦はこれのみでした。
    その後は「初代おやしお」を自力で建造(水上速度よりも水中速度向上を目指した太平洋戦争時の伊號201型潜水艦をベースにして改良を加えた設計でした。)そこから戦後日本の国産潜水艦は発展していきました。
    「ゆうしお級」は水中速度重視の国産涙滴型潜水艦の第二世代ということで、そんなに古い設計ではないが最新の設計というわけでもない中位の位置付けになります。
    それから国産涙滴型潜水艦は第三世代まで建造され、その後は「二代目おやしお級」という葉巻型潜水艦に移行し現在最新型の「そうりゅう級」(青い★印)が誕生するに至りました。
    「二代目おやしお級」の特徴は排水量の増加とそれまで長らく続けて来た涙滴型船体をやめて葉巻型の船体に変わったこと、そして艦首ソナーの他に船体下部両側面にフランクアレイソナーと呼ばれる幅の長いソナーを装備した点です。
    これによりこれまでよりもソナーの探知能力と測定能力が遥かに向上しているといわれています。
    最新型の「そうりゅう級」はこれに非大気依存型のスターリング機関を搭載し連続潜航時間を延長、艦尾の舵を十字舵からX舵に変更して水中機動性と舵の故障に対する対応能力が向上を図りました。
    これら諸々の新技術導入により更に排水量が増加しています。
    現在、日本の「そうりゅう級潜水艦」は非大気依存型機関搭載の通常動力潜水艦としては世界でも最大級の大きさの潜水艦となっています。
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