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まぁ戦闘機同士の闘いはルールの無い無差別クラスの殴り合いみたいなもので、機体の仕様云々は眠たい話しやろな。
それにこの時期、英空軍は米軍供給の高オクタン燃料を使用するのに対し零戦隊は指定燃料92オクタンよりやや劣る91オクタン燃料を使用していた点でも英空軍の方に有利やったと思うねんな。
南方地帯の基地では機体の燃料が直射日光により温度が上がったまま高々度に上がるとペーパーロック現象を起こしエンジンストールが発生するので、貴重な井戸水を使って燃料を冷やしたり、燃料タンクに給油する際は鹿皮で燃料を濾過して水分を除去する等の整備員の大変な努力も大切やってんな。
バトル オブ ブリテンでドイツ機を相手に活躍した戦闘機やったので日本軍の零戦なんか何するものとの、過小評価が敗退する原因の一つやと思うなぁ。
さらに長距離進攻の零戦隊にドッグファイトで絡まれたスピット隊がホームグラウンド上空で燃料切れを起こしたて笑える話しやがな。
但しスピットファイアー自体は、傑作と評価されるロールスロイス製マーリンエンジンが出力を上げるのに比例し戦闘力を増して行きレシプロ機の限界にまで進化していったのは基礎工業力の高さを現すものやな。
ポートダウィーンでの迎撃戦に敗れたと言うのは無数の空中戦での一つの事象に過ぎず、最終型のスピットファイアーは零戦より遥かな高性能機やったと思うねんな。
鈴木少佐の率いるこの部隊は歴戦搭乗員達で構成された常勝部隊でメドナ基地進出の時は、周辺の歓楽街で若い搭乗員達が派手に遊び回り、これに目を付けた憲兵隊と大立ち回りをする事も度々やったそやな。
昭和18年のポートダウィーン進攻作戦では鈴木少佐率いる零戦隊は一式陸攻の護衛として進撃し、迎え撃つスピットファイアー隊と激しい空中戦を展開してワンサイドゲームで勝利したんやな。
それより以降は、バトル オブ ブリテンで活躍した歴戦のスピット隊の隊長はドッグファイトでは不利と考え、レーダー管制で日本軍の戦爆連合を捉え早期発進し高々度から零戦隊を攻撃したものの難無く矛先を交わされ 執拗にドッグファイトを挑まれる間に燃料切れとなるスピットファイアーが続出する有様やってんな。