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    2014/01/30(木) 21:32:03 ID:tlevgQx.O
    アメリカ軍側でテストされた雷電は高い評価を受けており、日本側で問題になっていた悪い点はアメリカ軍側ではさして問題とされず、当時の我が軍のどの戦闘機でも対戦したら互角か又は負ける可能性が高いとして雷電に対し好評価を与えていました。
    日本側での雷電に対する評価はあまり良いものがなく苦労して開発された割には劣等生扱いでした。
    当時の日本では零戦が何の任務でもそつなくこなす、あまりにも優等生的な存在だったために新型機を開発する際は何でも零戦の性能が基準となっており、零戦より速いとか、零戦より小回りが利かないとか、という表現で何でも零戦の性能との比較が基準とされていました。
    軽戦の代表選手たる零戦に慣れ親しんだ者が大半だったため重戦に分類される雷電はそれだけでも敬遠されました。
    エンジン延長軸系から来る振動問題、直径が大きい胴体やファストバック形式の風防から来る視界の悪さ、長い離陸距離や速過ぎる着陸速度など、零戦と比較すると悪い評価のオンパレードで努力の割に不遇な新型戦闘機でした。
    しかしアメリカ人にはこれらの問題点は全く問題視されなかったことを見ると当時の日本側はかなり神経質な評価を下していたために有能な戦闘機を持っていながら有効に活用出来なかったという結論になりそうです。
    太平洋戦争終結時に日本を占領したアメリカ軍がアメリカ本国に向けて送ったリポートの内容と重なる気がします。
    そのリポートの内容には「日本には優れた人材、優れた技術があり、優れた物も作り出せる状況にありながらも、それを十分に有効活用することに失敗した結果がここにある。惜しいことだ。」とありました。
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