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 黒田家に長年、武勇で尽くしてきた友信ですが、1615年、重い病にかかり、いよいよ余命後わずかという状態になりました。
 するとそこに、長年先鋒を共に務めてきた栗山利安が、見舞いに訪れたのです。
 枕元に座った利安を見ると、友信は何かを決意したようにうなずくと、体を起こしました。
 そして「これまではおこがましいと思い言えなかったが、自分はお主がいたから人となることができたのだ。感謝している」というと利安の手を取り、「エンマ大王の元に行く前にこの言葉を言えてよかった。舌を抜かれてしまっては、お主に感謝の意を伝えることができないからな」と続けたとか。
 この言葉を聞いた利安が涙を流すと、友信も感極まったのか泣き始め、最後には二人そろって号泣したと伝えられているようです。
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のちの創作かも、とにかく主君への忠誠心も高い人物であったと言われます。
 こう見ていくと、友信には「武士」という表現が、とてもよく当てはまるといえるかもしれませんね、

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