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アルゼンチン軍がイギリス軍をてこずらせることが出来たものはアルゼンチンが自前で作った兵器ではなく限られた数の外国製輸入兵器のみというのが現実でした。
フランス製兵器のダッソー・ブレゲー・ミラージュ戦闘機とシュペール・エタンダール攻撃機そしてエグゾセミサイル。
これが唯一イギリス軍を悩ませる兵器でした。
これも悲しいかなアルゼンチンの現実でした。
フォークランド諸島の占領という暴挙に出たものの所詮はこれが現実。
イギリスを敵にまわしたのも愚かな行為でした。
逆にこの出来事により女王陛下の領土はいかなる国にも渡さないとして一歩も退かない強い指導力と態度を示した時のイギリスの首相マーガレット・サッチャーは女性ながらアッパレということで鉄の女といわれ称賛される結果となりました。
アルゼンチン海軍の軽巡洋艦ヘネラル・ベルグラーノは太平洋戦争の真珠湾攻撃も生き抜いたアメリカ海軍の軽巡洋艦フェニックスでしたが後にアルゼンチンに売却された中古艦でした。
アルゼンチンにとっては貴重な虎の子の軍艦でした。
しかしイギリス海軍の原子力潜水艦コンカラーを敵にまわしては圧倒的に不利だったので生き残る術はなかったと言えます。
在来型の潜水艦と違いコンカラーの場合は水中を30ノットというスピードで自在に移動して水上艦艇から逃げることも出来れば逆に水上艦艇を追いかけることも可能であり攻撃する意思があればあらゆる角度からヘネラル・ベルグラーノを攻撃出来たわけですから勝敗は決まったようなものでした。
おまけにイギリス海軍の原子力潜水艦はアルゼンチン海軍の艦艇にとっては対応がほぼ難しい怖い存在だったためアルゼンチン海軍の艦艇は港から出れなくなったといわれています。
(港からでると何時イギリス海軍原子力潜水艦に沈められてもおかしくなかったからです。対潜哨戒能力がきわめて貧弱だったアルゼンチン軍の悲しさです。)