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それからもう少し資料写真を貼ります。
一枚目は上二つがドイツから奪い取ったホルテンHoⅨ(ゴータGo229)の設計図と先程紹介したアメリカに分解保管されている現物を元に忠実に再現したレプリカの写真、下一つはアメリカのノースロップ・グラマンとボーイングが協力して1980年代に開発した現在のところ世界で唯一のステルス爆撃機B-2スピリットの写真です。(あまりに高価になり過ぎたため裕福な国アメリカ合衆国といえども21機しか生産出来ていません)
二枚目はホルテンHoⅨ(ゴータGo229)の透視図解。
三枚目はノースロップ・グラマンとボーイングのB-2スピリットの透視図解。
アメリカのノースロップは1930年代から全翼機の開発をしていたという人もいますが、これらの事実を見て皆さんはどう思いますか?
感じ方は人それぞれですが、他の多くの模倣事例を見るとドイツの技術を模倣した可能性は否定出来ません。
同様のことはアメリカだけではなく旧ソ連(現ロシア)にもいえることです。
特に第二次大戦末期のこの二ヵ国はドイツの技術の争奪戦を繰り広げていましたから。 -
第二次大戦当時ではなく近年になって完成したアメリカのノースロップ・グラマンとボーイングのB-2スピリットステルス爆撃機の場合は外形の角度とパネル類の繋ぎ目の角度が一定の決まった角度に揃えてある部分は違いがありますが、これはステルス技術の研究が進み後から判った特性を付け足したためで飛行機としては本来は飛ばすのには適さない形です。
しかし、第二次大戦当時とは違い現代ではコンピューターがあるため、それでも飛行させられるようになったということです。 -
ドイツのホルテンの全翼機もアメリカのノースロップの全翼機も初期のものはプロペラ機でした。
但し、どちらも機体前部にプロペラが付いた牽引式ではなく、機体後部にプロペラが付いたプッシャー式でした。
他にこれは厳密には全翼機とは異なりますが、ドイツ(アルグス社製)にもアメリカ(ノースロップ社製)にも円盤型の機体の前部にプロペラを付けたものも存在しました。
どちらも変わり種の奇形機のジャンルになります。 -
ちなみに基本的にはプロペラやジェットエンジンのファンは形状的にはステルス性能を悪くする一大要因の一つです。
電波を反射し難い素材にする、前方から見た時に見えないような位置に隠す、などの対策をとればステルス性能は格段に上がります。
現代の本物のステルス機はみなこれらをクリアしたものばかりです。 -
訂正があります。
476で書いたアメリカの円盤型の軍用機はノースロップ社製ではなくヴォート社製でした。
申し訳ありません。
ごめんなさい。m(__)m
XF5Uフライングパンケーキという軍用機でした。
あまりにも奇抜だったため変わり者扱いされ2機しか作られず試作機のV-173は初飛行に漕ぎつけましたが開発中止になりました。
完全なるホバーリングではないもののホバーリングに近いことが出来たらしいですが万人が万人にそんな特異な操縦が出来たかというとそうではなかったため高く評価されることはありませんでした。
開発中止の理由はジェット機が実用化され始めていたため、どんな高性能なプロペラ機を作ってもジェット機には及ばないという判断と牽引式プロペラ機であるためロケット弾などの前方投射がやり難いという点から開発中止となりました。
試作機V-173の飛行中の写真を貼ります。
その現物写真を貼ります。
胴体中央(前からの写真)、胴体中央(後ろからの写真)、左右の翼の写真です。
このようにして進んだ軍事技術を持った国の兵器をかき集めて持っていればアメリカが軍事兵器先進国になれたのも納得出来る話でした。