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    2014/04/26(土) 05:36:02 ID:esJ6ewasO
    ナチスドイツもよくよく突き詰めていくと正しくは全てがナチスドイツだけの力ではありませんでした。
    ナチスドイツは第二次大戦が始まってからというもの最初は十分に強力な軍事力は持っていなかったにもかかわらず他の国にはなかった様々な巧みな戦術の甲斐あって破竹の勢いでヨーロッパ全域をほぼ手中におさめました。
    もちろんドイツ自体が屈指の技術力を持った国であったことは疑う余地もありませんが、そこに占領地域の国々が開発していたものを取り込み更に強力な技術大国に成長していったためドイツ以外の先進国より十数年から二十年近くも先を行く断トツの技術立国になったのでした。
    第二次大戦の終わり頃になると進攻していく連合軍のその先に発見されるのはアメリカもイギリスもソ連も目を見張るような先進技術の開発物の数々でした。
    そのため戦争も終わり間際に近付くと連合軍の各国はお互いにナチスドイツの先進技術による試作品の争奪戦の様相をていしていました。
    そして戦後はアメリカもソ連もナチスドイツから我先に接収した先進技術+ナチスドイツの科学者たちを基礎として兵器開発と宇宙開発を達成しました。
    現在のジェットエンジンの主流は軸流式ジェットエンジンですが、この軸流式ジェットエンジンは元を辿ればナチスドイツが開発の主軸に据えていたジェットエンジン。
    他の国々が開発の主軸に据えていたのは遠心式ジェットエンジンでした。
    スプートニクもアポロも月面着陸もナチスドイツからの技術流出がなければ当分の間実現出来なかった可能性が高いです。
    アメリカとソ連のジェット軍用機はどちらもナチスドイツから奪い取った技術を基本にして発展したため、不思議なくらいに似通った部分だらけです。
    一方そんな世界の流れを横目に見ながらちょっと冷めた目をしていたのがイギリスでした。
    人一倍プライドが高いイギリス人はアメリカやソ連のように露骨にナチスドイツの技術の真似をしようとはしなかったためイギリスが戦後開発した軍用機はスマートなものが少ないです。何だか野暮ったい系が多いです。
    しかしイギリスにはジョンブル精神というものがあるため頑なだけど独自に技術はしっかりしています。
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  • 435
    2014/04/26(土) 22:42:33 ID:esJ6ewasO
    第二次大戦が終わり、つかの間の平和が訪れるかに思われましたが、自由主義諸国と社会主義諸国との間では既に対峙が始まっていました。
    そして朝鮮戦争が勃発しました。
    この戦争は社会主義国のソビエト連邦と中華人民共和国に後押しされた北朝鮮と自由主義国のアメリカ合衆国とイギリスに後押しされた韓国が戦争をするという代理戦争でした。
    時は折しもプロペラ機からジェット機へと移り変わろうとする過渡期でした。
    まだまだ登場したてのジェット機の信頼性の低い部分は長年の使用実績があるプロペラ機が補うような両用の時代でした。
    しかしジェット機より信頼性のあるプロペラ機でも有用性が見いだせないものは退役へと追いやられました。
    この戦争の時の社会主義側(東側陣営)の主役的戦闘機はミコヤン・グレビッチMig15、自由主義側(西側陣営)の主役的戦闘機はノースアメリカンF86Fセイバーでした。
    どちらもジェットエンジンを持ち後退翼を備え性能的にも拮抗したそっくりな新世代戦闘機でした。
    理由はソビエトもアメリカもナチスドイツから奪った先進技術を元に開発を行っていたからでした。
    ソビエトはナチスドイツのフォッケウルフTa183フッケバインを手本としてMig15を開発し、アメリカはナチスドイツのメッサーシュミットMe262やメッサーシュミットP1101を手本としてF86Fセイバーを開発していました。
    あっぱれナチスドイツの先進技術はその進んだ技術により第二次大戦後になって戦勝国同士を戦い合わせるという芸当を引き起こしたのでした。
    参考写真として
    ・Mig15とF86Fセイバーの飛行写真。
    ・フォッケウルフTa183フッケバインの透視図解。
    ・アメリカに運ばれたメッサーシュミットP1101の側面写真。
    を貼りますね。


    第二次大戦中、連合軍ではイギリスがグロスターミーティアを開発しアメリカがベルP59エアラコメットを開発している程度でいずれも旧態依然とした直線翼に低出力の遠心式ジェットエンジンのジェット機でしかなくプロペラ機程度のスピードしか出せない低性能機だったためナチスドイツの先進的技術によるジェット機の技術は喉から手が出るくらいに欲しいものでした。→連合軍によるナチスドイツの先進技術の奪い合いへ。
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    2014/04/26(土) 23:03:31 ID:esJ6ewasO
    参考写真のフォッケウルフTa183フッケバインの透視図解を見ても判るようにナチスドイツでは第二次大戦中に既に現代の世界のジェット戦闘機が定番として装備するような装備のかたちを確立しようとしていました。
    機銃ももちろん装備していましたが有線誘導式のルールシュタール・クラマーX4誘導ミサイルを通常装備。
    現在よりも交戦時のお互いの距離が遥かに近かった当時の状況から考えるとかなり有効な兵器だったといえます。
    この手の有線誘導ミサイルは現代では陸上装甲車輛を破壊するための兵器(アメリカのTOWミサイルやフランスのHOTミサイル、ソビエトのサガーミサイルや歩兵携行式のRPG-7など)として世界中でベストセラーとなっており今現在でも大量に使用されています。
    開発の元になったのはナチスドイツのルールシュタール・クラマーX4有線誘導ミサイルの仕組みでした。
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