• 426
    2014/04/25(金) 02:14:56 ID:z43o2eDcO
    世界的にもいち早く一撃離脱戦法に特化した戦闘機のご本家メッサーシュミットBf109Eはラジエーターを両主翼下に各一カ所、合計二カ所配置していました。
    一方、日本の川崎飛燕Ⅰ型とイタリアのマッキMC202は両機とも共通して胴体中央の操縦席下斜め後方に配置していて日本人設計技師とイタリア人設計技師の考え方は近かったようです。
    同じく液冷エンジン搭載戦闘機でドイツからアメリカへ移住した移民設計技師(エドガー・シュミット)が設計した第二次大戦期のベスト戦闘機だと世界的にも評されるノースアメリカンP51ムスタングも同様のラジエーター配置でした。
    ちなみにイギリスのスーパーマーリン・スピットファイアはドイツのメッサーシュミットBf109Eと同様のラジエーター配置でした。
    どちらが優秀だったかといえば冷却効率と空力特性や整備性、被弾時の耐久性などを総合して考えるとムスタングや飛燕やMC202の方式だと思われます。
    イギリスとドイツは昔から常にライバル意識が強くどちらも複雑な造りでも高級指向の高性能なものを敢えて好むようなところがあったようです。
    この両者は主脚の収納方法までそっくりでどちらも外翼側に引き込む方式でした。
    わざわざそのようにした理由は機銃などの主翼内収納スペースを出来るだけ確保したいという考えからでした。
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  • 427
    2014/04/25(金) 02:45:09 ID:z43o2eDcO
    面白いものでライバル意識の強かったこの二国、ドイツとイギリス。
    Bf109もスピットファイアも期せずして同じような主脚引き込み機構にしたお陰で主翼内の機銃収納スペースは確保出来たのですが左右の主脚の間隔(自動車でいえばトレッド幅)が必然的に狭くなり安定性が悪くなり離着陸が難しい戦闘機になってしまいました。
    ここを良くすれば、あそこが悪くなり、という具合でまるでパズルゲームみたいな状況でした。
    Bf109は翼面積を小さくとって加速性と速度性能重視の一撃離脱戦法を得意とするように作られ、スピットファイアは翼面積を広くとって小回りの効く巴戦を得意とするように作られた戦闘機で、性格は違っていましたが、使用する地域もヨーロッパで同じであり大きな意味での運用の考え方が似通っていたこともあり航続距離が短くどちらもせいぜい650〜700km前後しかありませんでした。
    アジア太平洋地域を作戦活動範囲としていた日本の零戦(11時間近く飛び続けられる航続距離の長いタイプでは破格の距離3325km前後もありました)に比べると雲泥の差でした。
    これも運用の考え方の違いからくるものだと思います。
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  • 428
    2014/04/25(金) 05:34:30 ID:z43o2eDcO
    ドイツのメッサーシュミットBf109は直線的な角角した翼で構成されたいかにもドイツ的、武骨なイメージの戦闘機。
    イギリスのスーパーマーリン・スピットファイアは零戦の前作である九六式艦上戦闘機の翼にも似た葉っぱのような楕円翼で構成されたお上品な貴族的イメージの戦闘機でした。
    と私は思います。
    しかし、お上品な戦闘機とはいえスピットファイアは度重なる改良に次ぐ改良に耐え高性能なロールスロイス・マーリンエンジン→グリフォンエンジンに支えられ英国を守り抜きました。
    これもひとえにマーリンとグリフォンという高性能なエンジンがあったからこそのお話でした。
    そう考えると零戦を筆頭に日本の戦闘機は信頼性ある高性能エンジンがなかった故に軒並みどの飛行機も改良すれども性能上がらずばかりの繰り返しで苦汁を舐め引いては太平洋戦争に敗戦する結果に結び付きました。
    日本よりはエンジン技術が進んでいたアメリカも当時はイギリスに比べれば未熟なエンジン技術でしかありませんでした。
    イギリスからのマーリンエンジンの技術供与によりエンジンを換装し世界的な最優秀戦闘機に生まれ変わったノースアメリカンP51ムスタング戦闘機も当初はマーリンエンジンをアメリカでライセンス生産する前段取りで話を持ちかけられた際アメリカのエンジン製造メーカーはとても自分たちの技術力では手に負えないと尻込みしたそうです。
    それくらい液冷式エンジン技術分野ではイギリスとアメリカの間で技術格差があったようです。
    今の日本人はアメリカは凄いアメリカは凄いと只単に思い込んでいる節が多分にありますが、レーダーにしてもジェットエンジンにしても様々な兵器分野ではイギリスにたくさん教えてもらい戦後はナチスドイツから奪った技術を元にして学び今現在のアメリカになっているのでした。
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  • 429
    2014/04/25(金) 05:43:36 ID:z43o2eDcO
    元を辿ればジェットエンジンも後退翼もロケットやミサイルもミサイルの誘導技術もステルス技術さえも第二次大戦後にナチスドイツから奪った技術が元になっています。
    宇宙開発技術も同じです。
    アメリカが元々持っていた技術ではありません。
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  • 431
    2014/04/25(金) 08:46:54 ID:z43o2eDcO
    412で書いておいた通りです。
    エンジンさえ信頼性が高ければ…と。
    但し、エンジンの信頼性が低かった要因は当時の日本の技術力不足もありますが陸軍の場合は必要不可欠な金属材料の使用制限があったことも大きな要因です。
    たとえ仮に技術力があったとしても本来必要な金属材料を使ってはいけないと禁じられたら作れるものも作れるはずがない話でした。
    それから潜水艦の技術にしても基礎的な技術からしてドイツと比較したら日本の方が技術力が低く運用知識も低かったのは周知の事実です。
    エンジンのマウント方法なんていう基礎的な部分から違いがありました、それも周知の事実ですよ。
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  • 432
    2014/04/25(金) 09:22:22 ID:z43o2eDcO
    日本から遥々ヨーロッパのドイツ軍占領下のフランスのロリアンまで行って再び日本まで戻ることが出来た遣独隊の伊號潜水艦は帰りはノイズが静かになって帰りました。
    エンジンのマウントから何からノイズ発生源低減のための手直しをドイツによって行ってもらったからでした。
    という具合にこのような基礎的部分から日本とドイツの技術力の差は歴然でした。
    他の多くの分野でも同様でした。
    しかしそれは皆さん知っている話です。
    その上で敢えて関連話を書いている話なのです。
    何でも始めからダメダメといってしまえば話はそこでおしまいでしょう?
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